アニメDVD堅調06年上半期 -日本映像ソフト協会統計調査

 2006年はYouTubeを初めとする映像作品の違法ダウンロードが問題となり、映像ソフトのパッケージ販売への影響が懸念された1年であった。
 しかし、06年9月12日発表とやや古い資料だが、日本映像ソフト協会がまとめた2006年上半期の統計調査報告によると、DVDとビデオカセットを合せた2006年のビデオソフトの売上高は2005年を上回り堅調だった。
 また、子供向けのアニメーションを除いた一般向け日本アニメーションのDVDは、販売用、レンタル用ともに前年同期比で約7%前後増加している。

 この調査結果は、日本映像ソフト協会の会報「JVA REPORT」06年10月号に掲載されている。日本映像ソフト協会の調査委員会が、結果報告として細かい数字も含めて紹介している。
 これによれば、2006年上半期(1月?6月)のビデオソフト売上高は1546億4700万円で金額ベースでは前年比104.6%、数量ベースでは4763万37本/枚で105.7%である。これは、2004年に次いで過去2番目の水準だとしている。

 こうした全体の伸びは、販売用DVDの売上げの伸びが止まっているのに対して、レンタル用DVDの売上げ増加に助けられているためである。しかし、ジャンル別では「TVドラマを除く洋画」の落ち込みが大きく、それ以外のほとんどのジャンルの伸びを相殺している。
 映画興行における洋画の不振がDVD売上げに影響していることや、洋画のDVDの小売単価が急速に下落している現状を表していそうだ。

 アニメDVDについては、依然、日本の映像ソフト産業における存在感の大きさを見せつけている。一般には大人向けやマニア向けとされる「日本アニメーション(一般向け)」のDVD売上高375億9500万円は、前年同期比6.5%増加で、全体の売上高シェアは24.2%になった。これは、単一ジャンルの構成比トップで、全体のほぼ1/4が大人向けのアニメだということになる。
 これに子供向けのアニメーション(シェア5.6%)、海外アニメーション(シェア0.2%)を加えると日本で販売される販売向け・レンタル向けのDVDの1/3近くがアニメーション作品である。まさに日本はアニメーション大国と言えるだろう。

 今回の調査は2006年の上半期のものである。アニメについては『機動戦士ガンダム』のDVD-BOX、『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズ、『攻殻機動隊 S.A.C Solid State Society』、『ブレイブ ストーリー』といった大型タイトルが下期に集中していることから、年間を通じたDVDの売上高も好調を持続しそうだ。

アニメ!アニメ!Anime Anime - 2007年1月6日