弘前再開発ビル「ジョッパル」再出発

 ダイエー弘前店撤退後のテナントが注目される弘前市の第三セクター弘前再開発ビル「ジョッパル」は、12月9日までに七店舗が新規出店することが決まった。1、2階の面積ベースでの出店率は7、8割になる。本格リニューアル第一弾で23日に四店舗が営業を開始し、ダイエー撤退から1年余を経ての再出発となる。

 昨年10月末のダイエー撤退から3、4階部分だけでの営業を強いられており、当初の今春リニューアルオープン計画も半年以上遅れた。新生ジョッパルとしてのスタートに同ビルの対馬宏制社長は「1年以上かかり心配を掛けたが、ようやくオープンできる。たとえ時間がかかっても、今まで以上に多くの人に来てもらえる商業施設にしていきたい」とした。
 23日はカジュアル衣料のOUTLET?J(一階、約792平方メートル)、靴販売のSHOE・PLAZA(一階、約660平方メートル)をはじめ、婦人服のステファニー、セルフィッシュの四店が先行開店。12月1日には県内最大規模の書店となる宮脇書店と婦人服のC・T・V、同9日には育児用品の西松屋がオープンし、2、3階改装オープン第一弾が完了する。
 残る空き区画や地階も出店誘致を進める。特に地階は食品スーパーを求める声が多く、対馬社長は「直接的、間接的に要望がある。スーパーなどと協議してきたほか、引き合いもある。また他店舗との差別化の必要も感じている」と話し、希望として「来春まで1日でも早くオープンさせたい」とした。
 弘前市内では10月に土手町のルネスアベニューがリニューアルオープンしたほか、樋の口地区の大型ショッピングセンターも12月上旬の開店予定。駅前地区もマンションやホテルの建設が相次ぎ、商業環境が大きく動き始めている。弘前商工会議所も「専門店ランキング上位のテナントが多く、周辺大型店との差別化も感じられる。駅前という集客力のある立地条件もあり、地階の誘致も優位に進んでくれれば」と期待している。

陸奥新報 - 2006年11月22日